お盆真っ只中に18きっぷで旅に出た。出発点は京都、目的地は尾道。
京都から西へ向かうとき、姫路や相生までは問題ない。12両編成の新快速が快調に走ってくれる。問題はそこから。
本数が少なく、編成も短い岡山方面へ向かう列車は、さながらラッシュアワーの御堂筋線。相生から岡山まで約1時間半、身動きもできない大混雑は正直キツイ。
でも、ふと時刻表を見て気づいた。相生から岡山へ向かう列車の30分ほど後ろに、和気(わけ)駅始発の列車がある。しかもその列車、行先は三原だから、尾道まで行くのに岡山駅で乗り換える必要がない。
それで、相生から5駅だけ我慢して満員電車に乗り、和気で降りてみる。
するとそこには、ほとんど誰も乗っていない三原行き。和気からはゆっくりのんびりのローカル旅情を手に入れた。ネットで時刻を調べていたら、こんな非合理的なルートは絶対出てこない。18きっぷ旅にはやはり冊子の時刻表が必要だ。
尾道に着く手前で、車窓からは海が見える。だから、進行方向左側の席を選ぶことは忘れなかった。
雨晴海岸の絶景 女岩と雪の立山連峰
開業間もない北陸新幹線に乗って旅に出よう。
そう思い立ち、選んだ目的地は能登半島・雨晴海岸。
ずっとずっと、一度訪れたいと思っていた。立山連峰が雪景色の季節に、そして晴れている日に。北陸新幹線の開業が、その念願を叶えるきっかけになった。
義経岩のあたりから、海越しに眺める女岩と雪の立山連峰。ここは絶景中の絶景。
日本海側のこと、まだまだぐずつく可能性も高い3月の終わりに、奇跡のように、雲一つない青空が迎えてくれた。
サムネイルだと途中から同じような写真ばかり並んでいるように見えるけれど、これは鳥があらわれて、その姿を追ったから。拡大すると写っている。雪の立山連峰を背景に佇む鳥の姿は、とても優雅だ。
そして、これらの写真を撮った場所は義経岩付近。
義経岩は源義経が奥州へ落ち延びる途中、にわか雨が晴れるのを待ったと言われている岩で、それがこの雨晴(あまはらし)という地名の由来にもなっている。
この海岸のすぐ横は氷見線が通っているのだが、雪山を背景に列車がここを通過する瞬間もまた絶景。氷見線の終点・富山県氷見市は藤子不二雄A先生のふるさと。時には忍者ハットリくんのラッピング列車が来ることもある。