天空のテラス三昧 三方五湖

福井県の嶺南・美方町と若狭町にまたがる五つの湖・三方五湖(みかたごこ)。
若狭湾国定公園内にある三方湖・水月湖・菅湖・久々子湖・日向湖の五湖のことで、最大の水月湖でも周囲10.8kmと、小さな湖がぎゅっと寄り集まっている。隣接して密集する湖ながらに、三方湖は淡水で日向湖(ひるがこ)は海水、あとの3つは汽水湖と性質が異なる。ラムサール条約にも登録されており、三方湖畔には水鳥を観察できる施設もある。

そんな三方五湖の周囲には、「レインボーライン」というドライブコースがあり、さらにその途中のレインボーライン山頂公園からは五つの湖と若狭湾が一望できる(レインボーラインは無料、山頂公園および駐車場は有料)。
駐車所から並走するリフトとケーブルカーのいずれかに乗り(どちらに乗っていもかまわない)山頂に辿り着くと大パノラマが広がっているのだが、この山頂公園、その大パノラマを楽しめるテラスがいくつも用意されている。
そのうちのひとつ「美浜テラス」には足湯まで設置されており、湯に足を浸しながら絶景を楽しむことができる。
入り組んだ五湖と若狭湾を望むスポットだけにテラスごとに景色が違うので、まずはそれぞれのテラスを巡ってみて、そして自分のお気に入りテラスでのんびり・・・そんな過ごし方をしていると、思っていた以上の時間が過ぎていた。
駆け足で回らず、ゆっくりのんびりを楽しみたい場所だ。

>> 三方五湖 レインボーライン

佐久島 イーストハウスと島東部

 

>> 佐久島 おひるねハウスと島西部 から続く

島西部のおひるねハウスと対を成すような存在なのが、東部にあるイーストハウス。おひるねハウスが黒だったのに対し、イーストハウスは眩しいほどの真っ白だ。青い空にとても映える。
イーストハウスは、その南に位置する大島へと続く桟橋の途中にあるのだが、この周辺の海はとても透明度が高い。その透明な海の中を大島へと続く電柱が並ぶ風景は、ちょっと『千と千尋の神隠し』の世界を思い出させる。

おひるねハウスとイーストハウス以外にも様々なアート作品あふれる佐久島だが、そのふたつのハウスの中間あたり、大浦海岸のカモメの駐車場もまた海に映える作品だ。この写真ではみんな向かって右を向いているが、風でクルクルと回るので、風向きによってカモメの向きも変わる。

西港、東港、それぞれの港にあるレンタサイクルを使えば一日でぐるっと見て回れるくらいの広さ。信号機もコンビニもない島で、ゆっくりと流れる島時間を楽しんだ。

佐久島 おひるねハウスと島西部

知多半島と渥美半島の間、三河湾に浮かぶ日間賀島、篠島、佐久島。
そのひとつ佐久島は「アートの島」として知られ、島内に様々なアート作品が並ぶ。そんな佐久島アートを代表する作品のひとつが、島の西部にあるおひるねハウスだ。
佐久島は愛知県西尾市一色港と船で結ばれており、西港と東港のふたつの港があるが、おひるねハウスは西港から歩いて10分ほど。彼岸花咲く道を通り抜け、辿り着いた。黒い箱が9つの“部屋”に仕切られており、そのひとつに入ってただ静かに海を眺めて潮騒に耳を傾けるだけの時間。心が整ってくるのを感じる。
アートだけでなく古い町並みも魅力で、島の西側には黒壁の家が並ぶ。おひるねハウスの黒はこの黒壁がモチーフだ。
島西部を歩いていると、初めて来たのにどこかで見たことのあるような気がする古民家を見つけた。動物写真家の岩合光昭さんが監督された映画『ねことじいちゃん』のロケ地だった。

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西国三十三所結願の地 谷汲山華厳寺の紅葉

観音菩薩が衆生を救う時に33の姿に変化することに由来するという西国三十三所。三十三か所を巡拝することで現世で犯したあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できるとされるとされている。番外札所も含めほとんどすべてが近畿2府4県に点在するが、「谷汲さん」で親しまれる第三十三番札所の谷汲山・華厳寺だけは岐阜県にある。
西国三十三所巡礼は札所番号に関係なく巡っても大丈夫ではあるが、この最東端の華厳寺、満願を報告する「満願堂」、御朱印を押した笈摺などを奉納する「笈摺堂」、そして巡礼の締めくくりとされる「精進落としの鯉」があり、満願・結願(けちがん)の地として最後に訪れる人が多いようだ。
そんな重要な巡礼の地である華厳寺、飛騨・美濃紅葉33選にも選ばれており、11月中旬から12月初旬にかけてはとても紅葉が美しい。西国三十三所巡礼者ならずとも、この目を奪われるほどの紅葉は一見の価値がある。境内のみならず、駐車場から寺に至るまでの参道の紅葉もとても見事だ。

>> 谷汲山華厳寺

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阿蘇 カルデラに広がる草原の放牧風景

米塚から阿蘇パノラマラインとも呼ばれる阿蘇吉田線を東へ進むと、広大な草原の放牧風景があらわれる。ぐるりと外輪山に取り囲まれたカルデラに阿蘇五岳がそびえる二重式の火山自体が稀有な風景なのに、そこに広がる草原に牛や馬が放牧されている風景は他に類を見ない。
また、時間ごとに移り変わる表情の違いも魅力のひとつだ。

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阿蘇 中岳の噴煙と荒涼たる砂千里

阿蘇 中岳の噴煙と荒涼たる砂千里

念願だった。中岳の火口。
阿蘇には5~6度訪れたことがあったものの、噴火警戒レベルが高く入山規制がなされていたり、行程上時間がなかったり・・・
草千里までは何度も辿り着いていたのに、一度も見たことがなかった阿蘇中岳の火口。溶岩の岩肌をむき出しに噴煙を上げる、まさに活きた火山。ようやく辿り着くことができたその風景は、地球の脈動すら感じるとてつもないスケールだ。
そしてすぐそばにある砂千里ヶ浜もまた圧巻だった。ここを訪れるまでは、牧歌的な草千里の風景こそが阿蘇の魅力だと思っていた。しかし、草千里までの阿蘇が見せるのとはまったくスケールが違う。黒い火山灰と、荒々しい岩肌が織りなす荒涼たる風景。地球という「星」を感じる、惑星規模の絶景。ここを見ずして阿蘇の魅力を知っているつもりでいたが、大きな間違いだった。こんなものに飲み込まれれば人間なんてひとたまりもないであろう畏怖の念すら感じさせる。
初めて阿蘇を訪れた日から、おそらく20年以上が経っているだろう。そんな長い年月を経て、やっと本当の阿蘇の魅力に触れることができた。

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糸島サンセット

福岡県北西部、玄界灘に突き出る糸島半島。その海岸線を通る県道54号線は志摩サンセットロードと呼ばれ玄界灘に沈む夕陽が美しく、「日本の夕陽百選」にも選ばれている。
中でも桜井二見ヶ浦の夫婦岩、桜井神社二見ヶ浦鳥居あたりは人気スポットになっていて、周辺にカフェもいくつかあり、夕暮れ時になると駐車場は混みあう。そんな二見ヶ浦からの夕陽はもちろん一見の価値ありだが、少しだけ高台に登ってみると人の姿はほとんどなく、海岸から眺めるのとはまた違った趣きで玄界灘に沈む夕陽を楽しむことができる。
沈んでいく太陽を、水平線に沈むまでただずっと眺めてみた。

美しき柱状節理 立岩と虹色の波

美しい海の風景が広がる「海の京都」丹後半島。日本三景のひとつ天橋立付近は多くの観光客でにぎわっているが、半島の北端部に位置する京丹後市丹後町まで来ると、あふれかえるような観光客と出会うことはほとんどなく、静かにその自然美を楽しむことができる。
その丹後町あたりは、山陰海岸ジオパークのほぼ東端でもあり、壮大な景観を見せてくれる場所がいくつもある。
そのうちのひとつが立岩。安山岩からなるこの立岩、とても美しい柱状節理で、高さは20メートル、周囲は約1キロにもおよぶ。
風の強い秋の日、波打ち際で砕けた波が虹を生み出しているのもまたとても美しかった。