亀岡平和祭 保津川市民花火大会2022

2019年を最後に、大会中止が続いてきた各地の花火。ようやく2022年はいくつかの花火大会が3年ぶりに開催されている。
そんな中のひとつが京都府・亀岡市の亀岡平和祭 保津川市民花火大会
この亀岡花火大会は「平和祭」の名前が示す通り平和を祈念するため1952年に始まった歴史ある花火大会で、亀岡駅がJR嵯峨野線で京都駅から30分程度、嵯峨嵐山駅からならば10分というロケーションゆえ、京都市内からもたくさんの観覧客が訪れる。

約1万発の花火がうちあげられるびわ湖花火大会や、亀岡から3駅しか離れていない京都南丹市花火大会は2022年も中止が決まっている中、亀岡では8千発の花火が夜空を彩った。
少し離れたところから見ていたので、花火がガレリアかめおかの向こう側の夜空を染めた数秒後にドンという低い音が聴こえ、体に響く。夏好きとしては、やはりこの響きを体に感じずには夏を終えられない。

志摩 的矢湾の夜明け

さまざまな形の島や半島が複雑な海岸線をつくるリアス海岸の地形が美しい志摩半島。その東側に、細長く入り組んだ的矢(まとや)湾がある。カキの養殖でよく知られており、湾に面して志摩スペイン村がある。

そんな的矢湾沿いの宿に泊まった時のこと。
ちょうど夜が明ける頃に目が覚めた。宿の窓から的矢湾を眺めると、瑠璃色の空に水平線沿いが暁色になり始めていた。ほんのわずかな間に、東雲色から曙色へとグラデーションに移り変わっていく。まだ少し眠かったけれど、もう目が離せない。
わずかな間に、一瞬だけ見せては変わっていくさまざまな色。
明るさが増してくると、波のおだやかな湾の水面も空の色を対称に映して色を変えていく。

そうしてすっかり明けきった空は、真っ青な夏空になっていた。

夏空ひまわり2021

一面の花風景は、色鮮やかで心癒される。
チューリップや秋桜のように色とりどりの花が一面に広がる風景は幻想的な美しさがあるが、一色に染まる花風景からは壮大な広がりを感じる。中でもひとつひとつの花が大きく、太陽に向かって咲くひまわりが一面に広がる花風景は、他の花とは違った力強さがあり圧巻だ。夏好きとしては、夏が来れば必ず一度はその風景を目にしておきたい。そんなわけで、今年は見ごろを迎えた時期に2箇所のひまわり畑を訪れた。
最初の3枚は兵庫県の小野市立ひまわりの丘公園。約80,000平方メートルの広さを誇る多目的公園に38万本のひまわりが咲き誇る。小野市の市花にもなっているだけあり、その花風景はまさに圧巻。美しさに目を奪われ、炎天下の中でも歩き回ってしまうほどの魅力だ。
次の3枚は滋賀県の守山第一なぎさ公園。冬には早咲きの菜の花(カンザキハナナ)が雪の比良山を背景に咲き誇るのでも有名な場所。こちらはやや機を逸していたようだが、それでも太陽に向かって咲く花の姿は力強く美しい。
来年の夏も、きっとまたこの風景を探し求めることだろう。

西国三十三所・圧巻のダルマ風景 勝尾寺

近畿2府4県と岐阜に点在する観音菩薩の霊場で、その数は観音菩薩が衆生を救う時に33の姿に変化することに由来するという西国三十三所。
そんな中のひとつ、大阪府箕面市にある第二十三番札所・勝尾寺(かつおうじ)は勝運の寺として知られ、境内はいたるところにダルマが並ぶ。
お寺のウェブサイトによると、ダルマは願いを叶えてくれるものではなく、決心を近い、自身と向き合うための存在なのだとか。「勝ちダルマ奉納棚」だけではなく、道端にも、屋根にも、川にも、滝にも、鐘にも・・・境内のいたるところがダルマで埋め尽くされ、圧巻のダルマ風景が広がっている。

関連 西国三十三所結願の地 谷汲山華厳寺の紅葉

広川町 西広海岸の夕景

和歌山県有田郡広川町に不思議な駅名がある。その名はJR紀勢本線「広川ビーチ」駅(町名は「ひろがわ」、駅名は「ひろかわ」)。何が不思議かと言うと、ビーチと名の付く駅ながら目の前に海の姿がないのだ。
その海の見えない“ビーチ駅”から約1.3km、歩いて15分ほどのところにやっと西広海岸という海岸がある。その西広海岸、水平線の方向が西のため、夕陽がとても綺麗。とっぷりと陽の沈む瞬間を眺めることができる、まさに絶景スポットと呼べる。

またとても遠浅の海で、潮の引き具合では鏡面反射が美しく、水の鏡が空を映す風景も・・・。

円を描くあらぎ島の棚田

和歌山県有田郡有田町の清水地区。そこには「あらぎ島(蘭島)」と呼ばれる、とてもめずらしいΩ状に円を描く棚田が広っている。
有田川に囲まれた円形の土地に広がる大小54枚の水田。農林水産省の「棚田百選」に和歌山県からはここが唯一の選出となっている。

映画「おもひでぽろぽろ」のなかに

-都会の人は
森や林や水の流れなんか見で
すぐ自然だ自然だって
ありがたがるでしょう
でも ま 山奥はともかぐ
田舎の景色ってやつは
みんな人間がつくったもんなんですよ

というセリフがあったが、ほんとにここの風景は人の作り出した造形美。

そして、その「あらぎ島」を取り囲むのが有田川(ありだがわ)。ひじょうに美しく透き通り、深いところでは驚くほど濃い碧色を見せてくれる。

近隣の風景 広川町 西広海岸の夕景

美しく透明な海 京丹後 城島

京都府最北端のまち、京丹後市丹後町。
山陰海岸ジオパークの東端にもあたるまち。その中の間人(たいざ)には、城島(城嶋)という周囲4キロメートルほどの小島がある(読みは“しろしま”)。その周辺、とても水が透き通り、美しい風景が広がっている。ちなみに間人は、“間人ガニ”で有名なあの間人。

付近、とにかく水が美しいのなんの・・・

城島は、その名の通りかつて城のあった周囲4キロほどの島で、釣りが好きな人にはよく知られている釣りスポット。西岸は、波食台が広がっている。島といっても丹後半島側から目と鼻の先で、短い橋で渡ることができる。クルマでないとなかなかアクセスが難しい場所だが、城島(城嶋)散策に利用できる駐車場もあるのでクルマであればゆっくりとできる。
堤防に座っていつまでも海を眺めていたくなる・・・そんな美しさだ。