4月中旬、山形へ行く用事があった。
京都に住んでいるのだが、2025年、京都の桜は3月最終週あたりに早咲きの桜が見頃となり、4月1週目にソメイヨシノが満開を迎えた。山形へ向かったのは、そんな京都の桜がそろそろ見頃を終えようとする頃だった。
当然、東北なのだから京都よりは桜は遅いだろう。でも、東北地方にはあまり馴染みがなく、正直、山形県のどこに桜の名所があるのかということもまったく知らなかった。なので、「もしかしたら道すがらもう一度桜がみられるのかな」という程度の期待だった。
それが・・・山形に着いて驚いた。福島駅で切り離されたミニ新幹線「つばさ」が辿り着いた県庁所在地中心駅・山形。そのすぐ近くに山形市随一の桜スポット・霞城公園があった。そして、まさにちょうど満開を迎えていた。
もともとの用事のため昼間に行くことはできない。でも、これだけの名所なのだから、もしかしたらと思い調べてみたところ・・・やはりやっていた。ライトアップ。
日が暮れようとする頃から霞城(かじょう)公園を歩いた。
広い。そして数がものすごく多い。霞城公園という地名すら知らず、着いてからも「霞城」を何と読むのかわからなかったくらいの予備知識ゼロで目の当たりにしたこの桜。あまりの美しさに圧倒された。広大な城跡内の隅々まで桜が咲き誇り、歩いても歩いても、桜、桜、桜・・・。
夜桜だけではあまりに惜しく、早朝にも歩いてみた。旧済生館本館(山形市郷土館)という洋風建築がとても目を引く。この洋風建築と桜の組み合わせも、とても美しかった。